Comments

〈順不同〉

幽霊よりこわいのは生きている人間だ、とよく聞くけれど、
それよりもっとこわいものがあるじゃないか! と、叫びたくなる映画です。

角田光代さん(作家)

主人公と原作者は名前が同じだ。
あの日、飯田橋で角田光代さんとぼくが出会ったデルフィーヌ・ド・ヴィガンは、
はたして本人だったのだろうか?

市川真人さん(文芸評論家/早稲田大学准教授)

女たちの狂気がゆっくりと交差していく瞬間を突きつけられぞくぞくとする。
誰もが寄り添ってくれる何かが欲しい。見え隠れする秘密を暴きたくなる。
女の赤い爪がいつまでも頭から離れない。

太田莉菜さん(女優・モデル)

とてもフランス的な狂気と、雨と、湿った女の嫉妬の匂い。

猫沢エミさん(ミュージシャン・文筆家)

“ELLE”に出逢ってしまったから…。
彼女の魅惑的な瞳に私たちも支配され、最後まで一気に引き摺られていくようでした。

豊田エリーさん(女優・モデル)

映画芸術を知り尽くした巨匠ポランスキーの紡ぎ出す、目眩く迷宮世界!
仕掛けられたいくつものメタフィジカルな伏線を思うと、
エンドロールが終わった今も、まだ迷宮の中にいるんじゃないかって気がしてしまう。
圧巻です。

石川慶さん(映画監督)

怯えては安堵、期待しては落胆、脳が乱され続けた100分間。
ラストシーンの真っ赤なネイルに、恐怖と興奮が最高潮に達しました。

呉美保さん(映画監督)

わたしは答えを探すより、ひたすら美しい不気味さに浸って観ました。

華恵さん(モデル・エッセイスト)

2人の関係性にとても不気味な感覚を覚えました。
しかしそのサスペンス感こそ物語に引き込まれ、繊細なやりとりがとても面白かったです。

真飛聖さん(女優)

この恐怖は、今時のアトラクションのようなホラーやサスペンスとは違う。
感覚や感情に訴える酩酊感による独特の恐怖。
まさに「反撥」や「ローズマリーの赤ちゃん」、「テナント/恐怖を借りた男」の、あの頃のポランスキーだ。

小島秀夫さん(ゲームクリエイター)

映画の歴史上、こちらに進んでゆくのだろうという予測地図を、次々に投げ捨ててまで、
表現者の巡り会う、真実の混迷を描き出そうとした、
切実なふたりのあまりに親密な劇映画。

山戸結希さん(映画監督)

大人のサスペンスは心が騒がしい(笑)
ロマン・ポランスキーの作品って何時も謎の世界に引き込まれ
ざわざわとさせられ、ついには恐れ入りましたと…
スクリーンから不安を存分に楽しんで下さい。

風吹ジュンさん(女優)